大宮競輪場は、埼玉県大宮市の大宮公園内にあります。正式名称は「大宮公園陸上競技場兼双輪場」で日本では数少ない500mバンクとなっています。バンクの内側は400mの陸上トラックがあり、陸上競技も開催されるユニークな競輪場です。
競争得点が高いという理由で、先行選手ばかり買って外していませんか。大宮競輪を予想する上で、先行が不利ということを考慮しないと車券で勝てません。競争得点がそのままレースに反映しにくいのが大宮のバンクです。詳細なデータをもとに分析をしていくので、最後まで読み進めてくださいね。
大宮競輪場の特徴まとめ
大宮競輪場は歴史のある競輪場です。競輪の発祥は1948年11月の小倉競輪ですが、東の競輪の発祥は大宮競輪場で小倉から2か月後の1949年1月に第一回開催が行われました。現在は、平原康多が所属していることで有名で、記念レースではスタンドから大声援が飛びます。
そんな大宮競輪場のバンク特徴は傾向がはっきりとしています。バンク特徴をつかむことで、傾向と対策が掴め車券の回収率があがっていきます。大宮競輪場の特徴をおおまかに3つにまとめました。
- 直線が非常に長く、カントがキツくない
- 脚質は縦脚のある追い込み型
- 決まり手は差しが有利
上記の3つの特徴を1つずつ解説していきます。
直線が非常に長く、カントがキツくない
大宮競輪場のバンクデータは以下の通りです。
見なし直線距離 | 66.7m |
センター部路面傾斜 | 26°16’40” |
直線部路面傾斜 | 3°26’1″ |
ホーム幅員 | 10.3m |
バック幅員 | 9.3m |
センター幅員 | 7.5m |
出典:keirin.jp
大宮競輪場は競輪で一周の距離が最も長い500mバンクです。4コーナー出口から決勝線までの見なし直線は66.7mで日本で一番直線の長い競輪場です。あまりの直線の長さに「大宮競馬場」と呼ぶ人もいるのだとか。
もうひとつカントがキツくないのも特徴です。カントは傾斜のことで傾斜がきつければきついほど傾斜を駆け降りることができるためスピードに乗ったレース展開となります。
500mバンクは直線が長く、カントがキツくないのでスピード感はあまり感じられません。
脚質は縦脚のある追い込み型
大宮競輪では逃げや捲りといった自力選手よりも、圧倒的に追い込みタイプの選手が有利です。
これは日本一の直線の長さとカントの緩さによるものです。
逃げた選手は脚力が抜けていないとマークしている選手に差さされますし、捲り切った自力選手も長い直線で差し込まれてしまいます。大宮競輪では長い直線で縦脚を発揮できる追い込み型の選手が好走しやすいです。
また、両タイプの選手が番手を回るときも有利となります。自力でも戦える脚力があるので、直線まで脚が温存でき伸びてくるでしょう。
つまり、大宮競輪場で狙いたいのは縦脚のある追い込みと番手をまわる両タイプの選手です。
決まり手は差しが有利
大宮競輪場の決まり手データをみていきましょう。
1着の決まり手
逃げ 15% | 捲り 26% | 差し 59% |
2着の決まり手
逃げ 12% | 捲り 15% | 差し 42% | マーク 31% |
出典:keirin.jp
全体的な決まり手は明らかに差しが有利となっています。車券は追い込み選手を買っていくと的中率が高くなりますね。
それでは、さらに細かく級班別の決まり手データをみていきます。
S級戦での1着決まり手
逃げ 9.2% | 捲り 27.9% | 差し 62.9% |
出典:Gamboo
A級1・2班戦での1着決まり手
逃げ 12.3% | 捲り 29.9% | 差し 57.9% |
出典:Gamboo
一般的にS級戦では、使える脚が長いので選手同士の動きが活発になり一般的に逃げの決まり手が少なくなり捲りが多くなる傾向があります。しかし、大宮競輪においてはS級戦とA級戦の間で逃げと捲りの決まり手にあまり差が出ていないということを頭に入れておいた方がよいでしょう。つまり、大宮競輪のバンクは自力選手の脚力によって決まり手に差がでずに、差しが有利と言ってよいでしょう。
大宮競輪場のレース成績から傾向を読み解く
これまで、大宮競輪場の特徴をみてきました。次にその特徴を踏まえ実際のレース成績から傾向を探っていきましょう。
- 日本一スジ違い車券がでる
- ラインの3番手の絡みは思ったほどの数字はない
- 展開がスローになりやすい
この3点に注意して、傾向を読み解いていきましょう。
日本で一番スジ違いで決着する
大宮競輪場を含めた500mバンクは直線が長いので、スジ違いの車券がよくでます。大宮競輪場のスジ違い車券の出現率は57.84%と全500mバンク4場の中で最も高い数字となっています。(出典:Gamboo)
2020年1月18日に行われたG3東日本発祥倉茂記念杯の3日目の開催では、12レース中8レースが筋違いの車券で決着しています。
これらのデータを踏まえると、大宮競輪ではスジ車券を買うよりもスジ違いを買った方が的中率が高くなります。
ラインの3番手の絡みは思ったほどの数字はない
直線が500mバンクで一番長い大宮競輪場ですが、ライン3番手選手の絡みは思ったほどの数字がありません。ライン3番手選手の1着率は4.70%で、400mバンクの高松競輪5.65%や京王閣競輪5.13%、青森競輪4.81%と、これらの競輪場の方が3番手選手が突き抜ける数字となっています。3連対率は42.1%と高い数字になっていますので、3連単車券の買い目には入れましょう。(出典:Gamboo)
以上のように、日本一直線が長い割にライン三番手の1着はそこまでないと言えるでしょう。
展開がスローになりやすい
大宮競輪場は日本で一番直線が長いことを選手も知っているので、仕掛けるタイミングを遅らせようとしてスローで流す傾向があります。そのため、最終回1コーナーまで流すというレースも見られるほどです。ヨーイドン勝負になることも多く、ダッシュの適性が求めらると言っていいでしょう。
地元の記念競走では地元勢が二段掛けをすることが多く、別線は直線の長さを意識して仕掛けに抵抗できずに地元勢で決まりやすいという特徴もあります。
大宮競輪場で勝つためのコツ
いかがだったでしょうか。大宮競輪は非常にはっきりとした傾向の出る競輪場だということがわかっていただけたと思います。それでは今まで考察したことをまとめます。
- 日本一直線が長く、差しの決まり手が約60%
- スジ違い車券の出現率がトップ
- 展開がスローになりやすい
これらを踏まえると、ダッシュ型の選手をマークする追い込み選手を頭に固定し、3連単フォーメーションでスジ違いの別線を重視して買うという買い方がおすすめとなります。
スジ違いは配当も期待することができますので、大宮競輪を攻略することは車券の期待値を上げることにつながり、車券生活も夢ではなくなるかもしれませんね。
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