海に面した競輪場として有名な小松島競輪場。天気の良い日には大鳴門橋から淡路島まで一望できる絶景の競輪場として知られています。
スタンダートな400mバンクながら、海に近い立地のため、海風の影響が非常に大きい競輪場です。特にバックストレッチへの影響が大きく、季節や天候により風向きが変わってきます。小松島競輪場では「風」を読まなければ車券は取れません。逆に言えば、風の影響を把握できれば、回収率はグッと高くなります。
風以外にも、データや実戦検証をもとに、小松島競輪場の攻略方法をまとめました。
このページでは小松島競輪場の特徴や勝つためのコツをご紹介します。
小松島競輪場の特徴まとめ
小松島競輪場は徳島県小松島市横須町に位置する競輪場です。
バック側は小松島湾に面しており、日本一海に近い競輪場として知られています。
小松島市により所有・主催されている競輪場です。
通常の昼開催に加え、モーニング開催も多く、2020年中には夜間照明を設置してミッドナイト競輪の開催が予定されています。
過去にはふるさとダービー等のビッグレースも行われ、毎年7月に開催される周年記念競走では多くの人で賑わう競輪場です。
特に今年2020年は70周年記念となるため注目されています。
マスコットキャラクターは「ポンスター」くん。
ご当地の阿波狸合戦をモチーフにしたタヌキのキャラクターです。
勝負事に縁起が良い「タヌキ」に加え、その愛らしい姿から人気モノになっています。
本場にはミニ遊園地の「ポンスターランド」まで併設されています。
バンクはクセのない400mバンクながら、潮風の影響が非常に大きいため、特徴が顕著な競輪場となっています。
競艇で言えば江戸川競艇場のようなイメージです。主な特徴をまとめると次の3点が挙げられます。
それでは小松島競輪場の詳細を確認していきましょう。
バンクの特徴
バンク基礎データは以下のようになっています。
見なし直線距離 | センター部路面傾斜 | 直線部路面傾斜 | ホーム幅員 | バック幅員 | センター幅員 |
55.5m | 29°46′27″ | 2°51′45″ | 10.3m | 9.3m | 8.3m |
カントが非常に緩いバンクです。
小松島競輪場は開設時は500mバンクでした。
1965年に400mバンクに改修されたため、カントが緩いのはその名残りなのだそうです。
海と潮風
小松島競輪場の最大の特徴はその立地です。
ホームは南西側にあり、北西から南東に長い形状で、バック側のすぐ先は小松島湾。
全国で最も海に近い競輪場として知られています。
というより、地図を確認すると、明らかに埋め立て地なのがわかります。
湾に突き出た角ばった造成地に位置しています。
そのため、非常に風が強い競輪場となっています。
レース時の平均風速は2.17mで、400mバンクでは全国第2位。
特に海側のバックへの影響が大きく、冬はバック向かい風・夏は追い風になることが多いようです。
突風が吹き荒れることもしばしば。
海風の影響が大きく、先行選手には酷な競輪場と言えます。
参照:遠山競輪研究所014 | 競輪・オートレースのギャンブル予想ならGamboo(ギャンブー)
決まり手
2000年4月から現在までのデータによると、決まり手の割合は下記のようになっています。
■1着
逃げ 16% | 捲り 29% | 差し 55% |
■2着
逃げ 16% | 捲り 16% | 差し 33% | マーク 35% |
強い海風の影響から、逃げの数値が低くなっています。
逃げだけでなく、捲りの数値も高くはありません。
「差し」が突出して高い結果になっています。
レースグレード別決まり手
レースグレード別の1着決まり手は以下のようになっています。
G212%30%58%
グレード | 逃げ | 捲り | 差し |
G3 | 9% | 32% | 59% |
F1 | 16% | 29% | 55% |
F2 | 17% | 28% | 55% |
レースグレードが下がると、逃げの割合が著しく増える競輪場もありますが、小松島ではグレードに関わらず逃げが弱く、捲りの数値も高くありません。「差し」が圧倒的に優勢な競輪場です。やはり風が強いため、先行選手には不利なバンクと言えます。
特にG3での逃げ決着は10%以下となっています。
周年記念の「G3・阿波おどり杯争覇戦」は毎年7月に開催されています。
今年2020年は開設70周年を記念する見逃せないレースです。
阿波おどり杯争覇戦の際には、捲りとそれに伴う差しを主軸に予想した方が良さそうです。
脚質
続いて、脚質グラフを確認してみましょう。
着順 | 逃 | 追 | 両 |
1着 | 34% | 45% | 21% |
2着 | 25% | 56% | 19% |
3着 | 19% | 64% | 17% |
脚質に関しては他の400mバンク競輪場と比べて、目立つ違いはありません。
グレード別に確認してみても、大きな差はありませんでした。
基本的には先行タイプより追い込みタイプの選手に着目した方が良いでしょう。
高松競輪場のレース成績から傾向を読み解く
直近の2020年2月12日~14日に開催された「F1/第18回笹田伸二杯争覇戦」における1/2着の決まり手回数を表にまとめてみました。
天候は中日は晴れで他2日は雨。
レース時風速は1日目1.5m、2日目2m、3日目0.5~1m程でした。
日付 | 1着逃げ | 1着捲り | 1着差し | 2着逃げ | 2着捲り | 2着差し | 2着マーク |
2/12 | 2 | 4 | 5 | 1 | 1 | 5 | 4 |
2/13 | 1 | 6 | 4 | 2 | 4 | 2 | 3 |
2/14 | 2 | 0 | 9 | 1 | 3 | 4 | 3 |
3日間の1着決まり手回数は、逃げ5本、捲り10本、差し18本という結果になりました。
やはり逃げ切るのは難しく、差しが圧倒的に多くなっていました。
実際に観戦してみると、先行選手にとことん厳しいバンクだということを実感できました。
懸命に踏み込んできても、4コーナー過ぎから追い上げられ、番手に差されたり、外から来た捲りラインに差されたりといったケースが多々見られました。先行選手が気の毒に思える程でした。
展開としては、2コーナーからの仕掛けが目立ちます。
ジャン前の2コーナーで一旦ラインを上げたり、最終2コーナーから本格的な仕掛けを打ったりするケースが多いです。ジャンやホームで仕掛けるラインもありましたが、大体は途中で失速したり、捲られてしまいました。
HBを取った選手が連に絡むのは少な目。
ひとつのラインだけが抜け出るケースは少なく、最後は複数のラインが入り乱れる展開が多く見られました。
風が強い上に、中日以外は雨だったためか、落車も目立ちました。
その影響で、3連単6万円を超える大穴決着が続発。
天候の悪い時は、本命に厚く賭けるのは控えた方が無難かもしれません。
やはり海風の影響なのか、落車等のアクシデントがなくとも高配当が結構出ています。
穴党の方におすすめの競輪場です。
三番手に可能性アリ
全国平均と高松競輪場の三番手選手絡み率を比べると、下記のような数値になっています。
1着 | 2連対率 | 3連対率 | |
400mバンク全国平均 | 3.86% | 14.65% | 39.97% |
小松島競輪場 | 4.09% | 16.25% | 42.43% |
いずれも全国平均を上回っています。
特に2連対率は全国で上位で、3連対率も高いです。
海風の影響で先行選手が極端に不利なため、三番手選手にも目が出てきます。
三番手選手にも着目した方が良いでしょう。
出典:遠山競輪研究所019 | 競輪・オートレースのギャンブル予想ならGamboo(ギャンブー)
スジ違いに注意
全国平均と小松島競輪場のスジ/スジ違い車券発生率を比べると、下記のような数値になっています。
スジ | スジ違い | |
400mバンク全国平均 | 48.39% | 51.61% |
小松島競輪場 | 46.00% | 54.00% |
スジ違い車券発生率は全国平均を上回っています。
54%は全国の400mバンクの中で上位に位置する数値です。
実際に観戦してみて、最後はラインが入り乱れて混戦となるケースが多く見られました。
差しが圧倒的に強いことから、1/2着の決まり手が差/差となるレースも複数ありました。
スジ違いも常に念頭に置いて、予想した方が良いでしょう。
出典:遠山競輪研究所020 | 競輪・オートレースのギャンブル予想ならGamboo(ギャンブー)
小松島競輪場で勝つためのコツ
上記の分析・検証から導き出される小松島競輪場で勝つコツをまとめると、以下の3点になります。
- 先行・逃げは圧倒的に不利。差し・追い込みタイプの選手を狙う。
- 番手選手に加え、三番手選手にも着目。
- 風の強い日・天気の悪い日はアクシデントと大穴に注意。
小松島競輪場では公式サイトにブログがあり、日本競輪選手会徳島支部のブログも開設されています。
7月のG3/小松島競輪開設70周年記念阿波おどり杯争覇戦では地元選手の活躍が期待されます。
ブログで地元選手の近況をチェックしておきましょう。
予想の際には天候の確認もお忘れなく!
参照:小松島競輪ブログ | 小松島競輪オフィシャルサイト
参照:ぽんすたー(ポンスター)の ブログ (徳島 小松島けいりん)
参照:小松島競輪場の3時間天気 週末の天気【競馬・競艇・競輪場の天気】 – 日本気象協会 tenki.jp
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