玉野競輪場は岡山県玉野市に位置する瀬戸内海に面した競輪場です。西側は山の緑が美しく、東側は多島美が広がる瀬戸内の海。風光明媚な競輪場として名を馳せています。
400mバンクですが、33バンクと変わらない程に直線が短くなっています。直線が短ければ逃げ有利と言われますが、玉野競輪場ではこのセオリーは通じません。海が近いために風の影響が大きく、先行・逃げは不利なバンクとなっています。ただし、風のない日やF1/2戦では逃げが増える傾向があります。
このページでは玉野競輪の特徴や勝つためのコツをご紹介します。
玉野競輪場の特徴まとめ
1950年に開設された玉野市市営の競輪場です。
数度の回収を経て現在に至っています。
2020年から大規模なリニューアルが決まっており、2022年にはホテル併設の競輪場に生まれ変わる予定です。
観光スポットとしても期待されていて、注目を浴びている競輪場です。
メインキャラクターは「ガッツ玉ちゃん」。
赤い3番車選手の勝負服を着た、極端に顎が割れているゴツイ男性のキャラクターです。
ここまで可愛くないキャラクターも珍しく、逆に異彩を放っています。
TwitterやAmebaブログまでやっている働きモノです。
レースはナイター及びミッドナイトをメインに開催されています。
開催回数が多く、観戦できる機会が多い競輪場です。
バンクは400mバンク。最も多い種類のバンクですが、際立った特徴があり、立地に起因する特徴もあります。玉野競輪場の主な特徴をまとめると次の3点が挙げられます。
上記のポイントをデータと共に解説していきます。
バンクの特徴
バンク基礎データは以下のようになっています。
見なし直線距離 | センター部路面傾斜 | 直線部路面傾斜 | ホーム幅員 | バック幅員 | センター幅員 |
47.9m | 30°37′33″ | 3°26′1″ | 10.3m | 9.3m | 7.5m |
円に近い形の400mバンクです。
そのため、見なし直線距離が47.9mと、かなり短くなっています。
400mバンクの中ではかなり短い部類に入り、33バンクの前橋や伊藤と1m程しか違いません。
カント傾斜は緩やかなバンクです。
海と潮風
玉野競輪場は岡山県玉野市築港に位置し、バック側のすぐ先は瀬戸内海です。
瀬戸内海が一望できる風光明媚な競輪場と謳われる一方、風の強い競輪場でもあります。
レース時の平均風速は1.19mです。
玉野競輪場公式サイトでは、風も含めてバンクの詳細が記述されています。
それによれば、冬場はバック向かい風になるとのことです。
また、3コーナー手前の右側、ロイヤルルームと確定版の間から風が吹き込むこともあるそうです。
現役競輪選手の垣外中勝哉選手は玉野競輪場について以下のように語っています。
★★
競輪場の裏には瀬戸内海が広がってます。海が近いこともあり、ホームストレッチが強い向かい風になるイメージがあります。その反面、風が吹かなかった時は非常に走りやすいバンクです。
★★
引用:現役競輪選手」垣外中勝哉 VS 「馬見の達人」橋浜保子
こちらのブログが書かれたのは8月です。
玉野競輪場は南北に長く、ホームは西側になるため、夏には南風でホーム向かい風になることが多いようです。
風がなければ走りやすいとのこと。
予想を立てる際には必ず天候を確認するようにしましょう。
参照:玉野競輪~岡山県玉野市の競輪場~場内マップ
参照:玉野競輪場の3時間天気 週末の天気【競馬・競艇・競輪場の天気】 – 日本気象協会 tenki.jp
参照:遠山競輪研究所014 | 競輪・オートレースのギャンブル予想ならGamboo(ギャンブー)
決まり手
2000年4月から現在までのデータによると、決まり手の割合は下記のようになっています。
■1着
逃げ 16% | 捲り 30% | 差し 54% |
■2着
逃げ 15% | 捲り 15% | 差し 32% | マーク 38% |
直線が短いですから、もう少し逃げの比率が高くても良さそうなものですが、実際には逃げは難しいバンクと言えます。
風が強い競輪場は先行選手には厳しい傾向があるため、玉野競輪場も風の影響で逃げが決まりにくいと推察されます。
レースグレード別決まり手
レースグレード別の1着決まり手は以下のようになっています。
グレード | 逃げ | 捲り | 差し |
G3 | 11% | 32% | 57% |
F1 | 16% | 30% | 54% |
F2 | 17% | 29% | 54% |
レースグレードが上がると、逃げはさらに厳しくなっています。
G2に至っては僅か6%しかありません。
グレードが上がるとラインでの戦略が重要になってくるため、やはり風を受けながら逃げることは難しいようです。
逆にグレードが下がると、逃げの数値が増え、捲りと差しが減っています。
F1/2戦では逃げに注目することも必要になってきます。
とは言っても、全体的には逃げ不利、捲り/差し優勢で間違いありません。
脚質
続いて、脚質グラフを確認してみましょう。
着順 | 逃 | 追 | 両 |
1着 | 35% | 42% | 23% |
2着 | 24% | 56% | 20% |
3着 | 19% | 64% | 17% |
脚質に関しては他の400mバンク競輪場と比べて、目立つ違いはありません。
グレード別に確認してみても、多少の差異はあるものの、両<逃<追は一貫しています。
風が強いことからも、逃脚よりは追脚選手を中心に予想を立てた方が良さそうです。
また、脚質よりも得点率などを重視した方が良いでしょう。
風のない日には逃脚選手をチェックするのも重要です。
玉野競輪場のレース成績から傾向を読み解く
直近の2020年2月23日~25日に開催された「F1/デイリースポーツ杯&本田晴美杯」における1/2着の決まり手回数を表にまとめてみました。
9車立てのA/S級戦とガールズケイリンのナイター開催でした。
天気は3日目後半は雨になりましたが、2日目までは晴れ。
風速は初日は風速1m~3mと強く、2日目からは0.5~1mほどでした。
日付 | 1着逃げ | 1着捲り | 1着差し | 2着逃げ | 2着捲り | 2着差し | 2着マーク |
2/23 | 1 | 5 | 6 | 2 | 2 | 4 | 4 |
2/24 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 3 | 6 |
2/25 | 0 | 7 | 5 | 0 | 3 | 0 | 9 |
出典:KEIRIN.JP
※23日の5Rは2着が同着で二人になり、決まり手は差しとマークでした。
3日間の1着決まり手回数は、逃げ6本、捲り16本、差し14本という結果になりました。
やはり逃げ切るのは難しく、捲りと差しが優勢でした。
風が強かった初日は逃げが1本のみだったため、やはり風が強いと逃げが決まらないのかと思われましたが、風の弱かった2日目以降は1本も決まっていませんでした。いずれにして、逃げが難しいバンクと言えるでしょう。
目だったのは2着のマークの多さです。
最終日に至っては12レース中9レースが2着マーク。
番手・マーク選手の見極めが非常に重要なバンクと言えるでしょう。
実際に観戦してみると、仕掛けの早い展開が多く見られました。
ジャン前の1センターから、かなり踏み込んだ仕掛けが繰り広げられました。
しかし、そのまま逃げ切れるケースは多くなく、ラスト1周のホームや1センターから後続ラインが押し上げる展開が多かったです。
風の強かった初日関しては、ジャン前から上げていたラインが逃げ切るケースもありました。
冬はバック向かい風となるため、早目の仕掛けが必要なのかもしれません。
いずれにしても、やはり先手には不利なバンク。
一生懸命踏み込んできても、ゴール直前で番手や捲りラインに差されるケースも多かったです。
若くて脚力のある選手だと、2センターからの大外捲りで1着になったりもしていました。
玉野競輪場で勝つためのコツ
上記の分析・検証から導き出される玉野競輪場で勝つコツをまとめると、以下の4点になります。
- 先行・逃げは不利。差し・追い込みタイプの選手を狙う。
- 高グレードレースでは差し・捲り優先。低グレードでは逃げの可能性も考慮する。
- 風の強い日はスタミナのある地脚タイプの選手を狙う。
- 2着にはマーク選手をチェックする
玉野競輪場では主にナイター・ミッドナイトレースが開催されています。
開催も多めで、月に3~4回ほど開催されています。
仕事の後に自宅でネットで楽しめますので、ぜひご覧ください。
「玉野ミッドナイト競輪」の専門サイトもあります。
検証した「F1/デイリースポーツ杯&本田晴美杯」では、2車単10番人気以内の本命筋を主軸に、3連単で40万円を超える大穴配当も飛び出していました。初心者も穴党の方も楽しめる競輪場です。
3月には周年記念のG3/瀬戸の王子杯争奪戦が開催されます。
こちらもお見逃しなく!
口コミ投稿